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潟Aトム環境工学>換気の基礎知識>換気計画 |
換気計画 |
換気計画の基本は、なによりも換気の経路を明確にすることです。即ち、建物内部の空間において一方通行の空気の流れをつくり、どの居住空間にも新鮮な空気を行き渡らせ、また、水蒸気の発生箇所や汚染空気の発生源から直接排気して、それらが他の空間に拡散しないようにすることです。
分かり易くそのフロ-を説明すると、換気計画を立てる時には第一に給気口と排気口の位置を設定します。給気については、外部から新鮮な空気を常時使う部屋へ取り入れ、ヒ-トショックを起こさないように配置計画します。
次に建物の中に大きな空気の流れる道筋を立て、給気口から入った新鮮空気がその道筋を通って流れて行くに従って汚れていき、やがてその汚染空気が排気口へと導かれるようにします。本来は、一つの部屋ごとに給気口と排気口を設けて換気することが最も理想ですが、設備上、イニシャルコストがかかります。コストをあまりかけないで計画するとなると、間取りを開放的にして家全体を一部屋のオ-プンスペ-スと見立て換気をすれば良いわけですが、実際には寝室やトイレや浴室などは独立した区画としなければならずそう簡単にはいきません。
また、ダクトを使って新鮮空気を導入した場合はダクト内部に繁殖する微生物も健康性の問題から気になります。
給気口と排気口の配置は、排気されずに汚れた空気が循環して戻って来ないようにバランスのとれた給気口と排気口を配置計画することが大事です。また、独立した部屋では給気口と排気口をできるだけ離し、対角線に配置するようにし、せっかく導入した新鮮な空気がすぐに排気されることなく、十分に汚れた空気と入れ換わるように、一方通行の空気の流れを作ることが重要です(ショ-トサ-キットの防止)。
新鮮空気の給気は居間や寝室、子供部屋などで行い、排気は汚染空気や水蒸気が発生する台所、浴室、トイレなどから行うことが理想的であり、故に、臭気の発生する箇所や水蒸気が多量に発生する箇所はできるだけ分散せずにまとめた方が排気し易く換気計画が行い易くなります。
しかし、一般的には、これら臭気や水蒸気の発生する箇所での換気は他室の換気システムとは別系統で、局所換気で排気だけを行っている場合が多く、このような場合どこか一箇所で排気ファンを回すと室内が負圧となり圧力バランスが崩れ、せっかく暖めた空気を捨てるばかりか、冷たい空気を導入させてしまう原因となってしまうため、圧力バランスが損なわれないように局所換気をさせた場合のみに開く空気の給気口を設置することが必要となります。
現在、我が国の住宅に係わる省エネルギー基準では、先に話した自然給気強制排気型の換気システムの使用が推奨されています。
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