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潟Aトム環境工学>住宅性能について>常識の転換 |
常識の転換 |
私たちには慣れ親しんだ生活があり、身についた常識や考え方があります。
開放的な木造住宅で身についた採暖や部分・間欠暖房もその1つで、寝室を夜間も暖房するなどというのは、不経済であるよりも、不快・不健康で、到底許されない方法だと思う人が多くいます。今までの生活や常識を変えるには勇気が必要です。そこに十分納得できる理由がなければ容易に変わらないのがライフスタイルです。
研究者や設計者が行う計算解析でさえ、自分で納得のいかない計算条件ではなかなか計算ができないものです。従って新しい可能性を発見するには、計算の前にそこにある可能性を見抜く洞察力が必要です。
常識の範囲内で断熱厚さを変え、地域を変えて計算をして見ても、そう簡単に新しい可能性や、まして地域独自の価値や生活が見えて来るものではありません。断熱を厚くし、熱容量を組み合わせ、暖房方式を変えると、どのように常識や生活が変るかを想定し、その転換が実際に可能かどうかを確認する方法のひとつが計算解析です。
燃料費が心配な人には、その転換によって燃料費がどうなるかを根拠に立って知らせて上げることが必要です。熱環境の常識や習慣は建築の構造や構法だけではなく、平面設計や空間デザイン、家族の日常生活、自然や地域特性に対する意識や接し方とも深く関わっているので、こうした全般に渡る生活像の変化を見通すことも、解析者に求められる大切な役割です。
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